【元気!愛チカラ】 女将の歌う温泉街
09.09.24
毎週木曜日は元気愛チカラです。
今回は、温泉街の集客アップに奮闘する女将さんを追いました。秘策は「歌う温泉街」です。
山間の道を行く黄色の法被を着た5人の女性。
みな、温泉街の女将です。
「温泉といえば湯谷という風にしたい」(松井)
新城市の湯谷温泉。
街の真ん中には板敷川が流れ、四方は深い山々に囲まれています。
自然の広がる風光明媚な温泉地として知られています。
その一角にある一軒の旅館。女将の松井純子さん、66歳です。
「緑をみると気が落ち着きまして、さあ頑張ろうという気になる」(松井)
こうした湯谷の自然の景色を言葉にかえ、宿泊客へメッセージとして伝えます。
「雨になりそうなので、雨の湯谷も風情があるかと思います、こんな風に」(松井)
メッセージを書いた和紙のテーブルマットを並べます。
全て手書きで同じものはありません。宿泊客の中には持ち帰る人も。
「旅の思い出としてありがたい」(お客)
「まず湯谷のよさを知っていただくことから原点に戻ってやってみたい」(松井)
いまからおよそ40年前、松井さんはこの旅館に嫁ぎました。
それから仲間の女将たちと温泉街の活性化につとめてきました。
しかし不況の影響で湯谷温泉を含む新城市の客数はこの3年で3割以上減少。
廃業する旅館も出ています。
松井さんは温泉街を再生するため既に動き出していました。
向った先は、「おかみ茶屋」。
同じ温泉街の女将たちと集客アップに向けた一手を考えていました。
「湯谷温泉は、いつ行っても歌が読めるというようなね。そんな風にしたい」(松井)
「春夏秋冬、いくらでも歌の材料だしロケーションがあるから」(片桐)
湯谷温泉を俳句や短歌など、歌の名所として売り出そうと考えたのです。
湯谷の歌を詠み、入選すれば、無料で宿泊できるという企画。
秋の大型連休を前に、応募を始めましたが・・・
「俳句に関しては問い合わせがうちに限ってはない・・・」(女将)
投稿者はまだありませんでした。
この日、松井さんは全国の俳句や短歌をたしなむ人たちへ
ピーアールの手紙を書きました。
「なんとか活性化したいと思いましてね」(松井)
そして連休・・・。
県内の短歌会の人たちが温泉街を訪ねました。
目の前に広がる自然に見とれます。
「初めてですけどね、本当にすばらしい」(お客)
やってきたのは、松井さんの旅館。
湯谷温泉を歌の名所に・・・試みは成功するのでしょうか。
参加者たちは早速、湯谷の歌を考えます。
果たして・・・
「満を持し 決めればならぬ とうとうと 板敷川の みなぎる見れば」(参加者)
「彼岸花 かがよい咲ける 野も過ぎて 湯谷の出湯に 心遊ばす」(参加者)
「近きより せせらぎの音さえ 渡り錦 しゅう匂い来る 山の秋」(参加者)
松井さん、手ごたえを感じたようです。
「良かったでした。本当にみんながチカラを合わせて地味なところから初めて
どんどん活性化してがんばってやりたい」(松井)
それでは最後に松井さんにも湯谷温泉について
一句詠んでもらうことにしました。
「秋風に 酔いてしばしを 佇みぬ 眼下を流るる 板敷の川」(松井)
湯谷温泉では、10月一杯まで俳句と短歌を募集しているということです。