レポート
ホーム » レポート » 各国代表選考会 » フランス代表選考会

フランス代表選考会

突如やってきた猛暑とともに幕開けした今年のJapan Expo、パリ市内から少し離れた大規模な展示会会場ヴィルパントで例年通り行われました。伝統文化、漫画、アニメ、ゲームなど日本のあらゆる顔に触れることのできる4日間です。開催3日目の7月3日(土)、会場は移動が困難なほどの混み具合。14時から始まった予選は、ステージと観客の距離が近い親近感あふれる会場で行われました。
舞台はちょっとした高さで、観客は床に直に座ったり、立ち見で見ていました。ここで勝ち抜いたのは以下9組。

No.1 カードキャプターさくら
No.2 XXXHOLiC
No.3 きらりん☆レボリューション
No.4 ツバサ-RESERVoir CHRoNiCLE-
No.5 ファイナルファンタジーVI
No.6 オペラ
No.7 天元突破グレンラガン
No.8 XXXHOLiC
No.9 うみねこのなく頃に散

会場はメインステージに移され16時から本選が行われました。こちらは客席を見下ろす舞台に花道、スクリーン、照明もついた本格的な会場です。開場前から続々と集まった観客で次々に客席は埋まっていきました。選りすぐりのコスプレイヤーを見に来た人の中にも本格的なコスプレの人がいて、観客という立場だけではない視線の厳しさがある事も想像できます。
司会者の掛け声で客席はどんどん熱気に満ち、いよいよ本選開始。その頃、舞台裏では準備万端に衣装やメイクを整えた9組が、それぞれパートナーと共に大舞台ヘ上がる前の心の準備に入っていました。無言で抱き合うチームあり、元気な掛け声を掛け合うチームあり。それぞれですが、緊張しているのは皆同じです。

どのチームの衣装も、客席からは見えないであろう細部までとても丁寧に作られており感心することしきりですが、それに加え、髪型やメイクの凝りようも尋常ではありませんでした。
「カードキャプターさくら」のダーク(Dark)とライト(Light)に扮した二人は、白と黒の大胆なカットの入ったドレスで登場。カードの中から出て、カードの中へ帰っていく二人のステージングには物語性を感じました。
「XXXHOLiC」のマルダシ&モロダシ(Maru & Moro)を演じたチームは、演出がスムーズで上手でした。白い手が箱から出てくるといった、神秘的ともオカルト的とも言える演出で始まり、舞台へ登場。途中、背中についた蝶の羽よりも、数倍大きな羽を広げ、花道を駆け回りました。動きのダイナミックさと、たなびく羽の美しさに魅かれました。みごと今年のフランス代表の地位を射止めた彼女たち、この衣装は日本で披露されるのではないでしょうか。
「オペラ」を演じた二人が背中につけた八方に広がる羽も素敵でした。白と黒以外、ほとんど色の入ってない衣装であるため、かえってそのシンプルさが際立って、とてもエレガント。始まりのタイミングが合わずに、やり直しをしましたが、それもまたご愛嬌。緊張に負けず、彼女たちの世界を演じ切ったことに拍手でした。
「うみねこのなく頃に散」の組は物語仕立のシーンを演出。肖像画から人物が魔法によって現れるという凝った演出でした。
また、他のチームは、パントマイムや4コマ漫画風の演出など、それぞれの個性がうかがえました。アイドルのように歌い踊りながら、早替わりをしたりと、観客の目を飽きさせないように工夫されていました。舞台裏では、ライバル関係とはいえ、同じくコスプレを愛好する者同士、モニターを見ながら拍手を送り合っていました。舞台を終えた後の顔もまちまち。“ああすればよかった”、“あそこはスムーズに運ばなかった”と反省する本人達に、周りは賛辞を呈します。
限られた時間の中で、一つの完結したものを見せる、ただ単に姿だけを変えるのではないという考え方が全ての出場者に見て取れました。
全てのチームがパフォーマンスを終え、舞台裏ではストレスから開放された喜びと、次回への課題、そして日本行き切符獲得への期待を胸に無事終了の労をねぎらい合っていました。選ばれたチームの輝かしい笑顔と、選ばれなかったチームのくやしさの涙、両方を見つつ、フランスのコスプレ熱、これからまだまだ衣装自体のクオリティーもパフォーマンスの完成度も上がってゆく予感を感じずにはいられませんでした。